「2020年ルーキー回顧53 石原 貴規(天理大)捕手」
状況説明
石原 貴規(広島5位)捕手 (天理大出身)
蔵の入団前評価:未確認
最終学年のプレーは確認できませんでしたが、攻守に絶対的なものは感じられなかったものの、適度にバランスの取れた捕手といった感じでした。そのため将来の正捕手というよりは、脇を固めるサブ的な位置を狙うタイプではないかとみています。
そんな石原選手の一年目は、一軍出場は無し。
二軍で、34試合(84打数) 4本 8点 0盗(0失) 打率.202厘 といった内容でした。打数が少ない(目安は200打数)のは大いに気になるところですが、捕手として試合出場よりも、多くの投手の球をブルペンで捕ることなどを重視しての一年目だったのかもしれません。
大卒野手の目安は、打率.250厘ということで、打率.202厘はかなり物足りません。ただし、この打数で4本塁打の長打力には光るものがあります。捕手としては31試合の出場で、これは二軍では 中村 奨成 に次ぐものなので、それなりの期待はされていたことが伺われます。
もう少し数字を見てみると、84打数で15三振。三振比率は、17.9%と 基準である20%以下を満たします。それだけ振ったバットが、イメージどおりにボールに当たっていたことを意味します。
四死球は11個で、四死球率も 13.1% と基準である10%以上を満たしています。それだけ、ボールをしっかり見極められていたことがわかります。ボールも見えていたし、バットにも当てることができていた。しかし打率は.202厘に留まったというのが、少々不可解です。それだけ当てることはできても、しっかりヒットに結びつける技術に欠けていたということでしょう。彼の課題があるとすれば、ヒットに結びつける技術を磨くことだとわかります。
しかしサンプルが少ないとはいえ、バットに当てる技術も、ボールを見極める「眼」もあったとすれば、2年目以降打撃が大いに伸びてきても不思議ではありません。試合数の少なさと打率の物足りなさで及第点としはしますが、今後の飛躍を期待させる一年目でした。
蔵の印象:△ (打撃で大化けしても不思議ではない)

4