「2020年ルーキー回顧55 藤田 健斗(中京学院大中京)捕手」
状況説明
藤田 健斗(阪神5位)捕手 (中京学院大中京出身)
蔵の入団前評価:☆☆ (中位指名級)
上位指名のスケールこそ感じませんでしたが、この年の高校生では一番魅力を感じていた捕手です。攻守のバランスが取れており、特にディフェンス面に関しては私が求めているものを多く部分で満たしていた選手でした。ぜひ、ご贔屓球団に指名して欲しかった一人です。
そんな藤田選手は、一軍での出場無し。
2軍では、36試合(73打数) 0本 5点 0盗(1失) 打率.178厘 といった成績でした。
捕手というポジション柄、出場がままならなかったり、ブルペンで多くの投手の球を捕ることが重視されて、なかなか試合数や打席数を確保できなかったのは残念です。特に阪神は三軍制をひいておらず、プロ・アマ交流戦などでの出場も限られていただけに。
捕手としての出場は27試合で、他の選手と出場を分け合った形。高卒1年目はまだしも、こんな起用を今後も続けて行っても、なかなか実戦勘は養われないのではないかと危惧します。また数字だけだとよくわからない部分はあるのですが、失策はなかったのですが捕逸(パスボール)が5つ、まだまだプロのボールについて行けてなかったことが伺われます。
もう少し打撃成績を詳しく観てみると、73打数で18三振。三振比率は24.7%と、一軍の基準である20%には満たしていない。ただし、高卒ルーキーとして、けしてこの数字自体は悪くはない。それだけ振ったバットが、なかなか思い通りにはバットに当たらなかったというほどではなかったように思える。
四死球は7個で、四死球率は 9.6% 。一軍の目安は10%以上ではあるが、この数字も高卒ルーキーとしては悪くない。しかし、打率は.178厘とはどういうことか? ボールもある程度見えてた、振ったバットもそこそこボールに当てられた。それでもヒットにならないということは、やはり筋力などパワーなどが見劣っていた、ボールを捉えるより飛ばす技術に課題があったことになる。
ディフェンス面に関しては数字から伺われる部分は少ないのだが、プロの投手のボールのキレにキャッチングが対応できなかった。打撃も、ボールを飛ばす技術・パワーに課題を残したということ。こと高卒ルーキーしては、及第点の一年目ではなかったのだろうか。
蔵の印象:△(いずれは正捕手争いに加わってくるはず)

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