「2020年ルーキー回顧106 村上 舜 (山形中央)投手」
状況説明
村上 舜 (ソフトバンク育成7位)投手 (山形中央出身)
蔵の入団前評価:指名見送り
驚くような球威・球速はなかったのですが、投げっぷりの好いサウスポーで、フォームも合わせ難い特徴がありました。あとは、コントロールが粗かったので、その辺いかに改善できるかではないかとみていました。
そんな村上投手の1年目は、
三軍で 14試合(19回2/3) 5本 19四死 13三振 防 0.46 という成績でした。サンプルが少ないので一概には言えませんが、育成枠で入った高校生としては上出来な成績ではなかったのではないのでしょうか。
中でも素晴らしいのは、19回2/3イニングで被安打が僅かに5本ということ。これは三軍とはいえ、25.4%の被安打率は素晴らしいです。その一方で、投球回数とほぼ同数の19個の四死球はあまりに多すぎます。被安打率は、投球回数に対し80%以下ならば充分二軍を意識できる内容です。その一方で四死球は、投球回数に対し1/3(33.3%)以下が目安なので、その3倍ぐらいのペース出しています。奪三振は、1イニングあたり 0.66個 ですから、平均的な数字しか取れていません。防御率が0.46の好成績だったのは、この圧倒的に少ない被安打によるところが大きかった。打者にとっては、打ち難かったことに要因があるといえるでしょう。
二年目の今年も、二軍での登板はまだ無し。しかも今年は、ここまでに12試合に登板するも、防御率7.85 と伸び悩んでいます。自慢の被安打の少なさも、今シーズンは投球回数を上回っています。まして四死球率は投球回数を遥かに上回り、奪三振率も落ちているようにみて、数字を悪化させています。
ことルーキーイヤーとしては合格点を与えられる1年目でしたが、その経験が2年目に繋げられていないのは残念なところです。これからの、巻き返しに期待しましょう。
蔵の印象:○ (1年目の成績は見事)

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