「2021年ルーキー回顧15 五十幡 亮汰(中央大4年)中堅」
状況説明
五十幡 亮汰(日ハム2位)中堅 (中央大出身)
蔵の入団前評価:☆☆☆(上位指名級)
かつて、ここまでアマチュア球界で足が速い選手がいたのか?というほどの快速選手であり、地肩の強さや一定レベルの打力も有していたことを考えれば、極めて稀少価値の高い選手でした。
そんな五十幡選手の一年目は、
一軍で 27試合(80打数) 1本 5点 9盗(1失)打率.225厘 といった内容に。また
二軍では、23試合(63打数) 0本 2点 5盗(0失) 打率.333厘 といった成績でした。
まず、一二軍合わせて 50試合(143打数)は、経験の意味で物足りません。再三の肉離れなどで、極めて出場が限定されてしまったのは残念です。
それでも一二軍合わせて 14盗塁で失敗は僅か1回。盗塁技術にはまだ改善の余地があるかなと思っていたのですが、想像以上の成功率でした。自慢の走力は、十二分に衝撃を与えられたのではないのでしょうか。ただし故障が足だったわけで、今年も年間を耐え得る強度を身につけないと厳しそうです。
一軍の打撃成績をもう少し詳しく観てみると、80打数で19三振。三振比率は、23.8%(二軍成績で20%以下が目安) 。まぁ、一軍の数字としては許容範囲だと思いますし、二軍では 15.9%なので、問題はないかと。それだけ振ったバットが、ある程度はイメージどおりに当たってくれたということではないのでしょうか。
むしろ四死球が2個で、四死球率が 0.25% とちょっと見たことがないような低さです。ただし二軍では 22.1% と、基準である10%を遥かに越えていたので、これも気にしなくても良いのかもしれません。ボール自体もしっかり見られていて、ボールを見極められることがファームではできていました。一軍は、アウトにならないように早いカウントから打ちに行っていたのかもしれません。
こうやって見てみると、対応力は許容範囲、ボールを見極める「眼」は高かった可能性があり、今年はさらに数字を伸ばしてゆくことが期待できます。ただし、体の強度の方が、プロの環境に耐えうるだけのものなのかどうか、ハッキリする一年ではないのでしょうか。
ルーキーイヤーとしては、充分な経験を積めたとか、一軍で突出した成績を残せたわけではありません。しかし走力について、はチームの内外にその脚力が本物であること示すことができました。そういった意味では、出場は少なかったものの合格点の当たられる一年目ではなかったのではないのでしょうか。
蔵の印象:◯ (求められている走力の片鱗は魅せることができた)

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