「2021年ルーキー回顧31 山村 崇嘉(東海大相模)内野」
状況説明
山村 崇嘉(西武3位)内野 (東海大相模出身)
蔵の入団前評価:☆☆ (中位指名級)
柔らかいハンドリングに加え、まともに捉えた時の飛距離も誇る強打者でした。元々東海大相模では一塁手だったのですが、最終学年になってショートを担うなど、守備の融通性が増したことが評価を高めた要因だったのではないかと。
そんな山村選手ですが、
二軍で85試合(281打数) 6本 33点 1盗(2失)打率.217厘 といった成績でした。
まず、85試合・281打数を経験できたことは素直に評価できます。また二軍とはいえ、5本塁打以上を残し長打力の片鱗を魅せたこと。高卒ルーキーの目安である、打率2割越えも達成し、打撃では一定の評価はできそうです。
元々走力に関しては、中の下 の評価だったので、1盗塁2失敗は想定の範囲内。守備では、プロではショートはやらせないだろうと思っていました。しかし、二軍では最多の59試合に出場し、24個の失策で守備率は.904厘と随分我慢して起用した気がします。ただし、ちょっとショートとしてはは厳しいのではないかといった印象が。
それでもサードでは、12試合で守備率.909厘、二塁では15試合で守備率1.000厘といった内容に。それだけ、長い距離の送球に不安があったのではと感じられます。そのためドラフトでは、ニ遊間タイプの滝沢(関根学園)を育成で獲ったり、中山(白鴎大)なども獲得し、ショートの穴埋めをしようとしていました。異彩を放つとすれば、「強打の二塁手」というのが良いのかもしれません。
もう少し数字を細かくみてみると、281打数で81三振。三振比率は、28.8% とかなり高め。それだけ振ったバットが、イメージどおりにはボールを捉えられず三振してしまう場面が多かったということでしょう。いつも言うように、一軍を意識するのであれば20%以内、長打力を売りにする選手でも、25%以内には二軍の投手の球を捉えたいところです。まだまだ技術的には、一軍との開きは大きいそう。
四死球は13個で、四死球率は 4.6% と極めて少ない。そのため、ボール自体も見えていたのかは微妙な数字ではあるものの、これは積極的に早いカウントから打ちに行っていたのも大きかったのかと。打率も、一応基準である2割以上をマークしていたので。
まぁボール自体がしっかり見えていたのかは微妙なところもあるのですが、技術的にまだ未熟でしっかり捉えられないことが多かったということだと思います。守備・走塁に関しては、こんなものだったのではないかと。打撃も一定の打率と長打力を示せたことで、可もなし不可もなしといったルーキーイヤーだったのではないのでしょうか。この経験を、今年に活かして欲しいものです。
蔵の印象:△ (2年目の飛躍に期待したい)

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