「2021年ルーキー回顧59 田上 奏大(履正社)投手」
状況説明
田上 奏大(ソフトバンク5位)投手 (履正社出身)
蔵の入団前評価:未確認
高校時代は、公式戦での登板がなく僅かな映像のみでレポートを作成した選手です。プロ入り後の投球の模様をみると、最速154キロの真っ直ぐには力がありますが、空振りを誘うというよりも球威で詰まらせるタイプなのかなと。思ったほどは、制球や変化球も荒れ荒れでもないのかなといった印象を受けましたが、数字の上ではどうでしょうか?
そんな田上投手の一年目は、
二軍でも 1試合(1回) 0勝0敗 防 0.00 といった成績しか残っておりません。三軍では、
21試合 1勝2敗 防 3.12 といった内容でした。二軍と三軍だと、防御率にすれば1点台ぐらいは違う気がしますが、高卒ルーキーであれば可も不可もなしといった感じでしょうか。
成績をもう少し詳しくみてみると、52イニングを投げて被安打は46本。被安打率は、88.5% だったことを考えると、三軍としてはけして低い数字ではないので、一年間三軍で鍛えたのは正しかったのではないのでしょうか。
四死球は29個ということで、四死球率は 55.8% とかなり高い。いつも言うように、四死球率は、投球回数の1/3(33.3%)以下か、三振が多くとれる選手でも40%以内には留めたいところです。
三振は49個で、1イニングあたりの奪三振は 0.94個 と、リリーフとしては合格点での内容です。154キロの真っ直ぐを見せてからの変化球には、確かなものがあったと言えるでしょう。
とりあえずスペックは素晴らしいのですが、まだまだ被安打・四死球率が悪く、三軍扱いだったのは納得です。ことルーキーとしては、まだまだですが資質の高さを首脳陣に印象づけられたのは大きかったのではないのでしょうか。
蔵の印象:△ (まだまだ粗いが将来楽しみ)

5