「2021年ルーキー回顧61 阿部 翔太(28歳・日本生命)投手」
状況説明
阿部 翔太(オリックス6位)投手 (日本生命出身)
蔵の入団前評価:指名見送り
質の良い真っ直ぐを、コーナー一杯に決められる爽快感がありました。ただし、私がプロ入りの旬と評価したのは25歳ぐらいのことで、あれから3年もしてからの指名でした。それだけに、28歳で指名するほどのパフォーマンスなのか疑問が残り、
☆ を付けなかったと記憶している。詳しくは、上記の氏名をクリックして頂けると、アマ時代の寸評が自由に読めるようになっています。
そんな阿部投手の一年目は、
一軍では 4試合(3回2/3)で、0勝0敗 防 7.36 と、29歳のルーキーとしては、即戦力になりえませんでした。それでも
ファームでは、10試合 1勝1敗 防 2.40 といった安定した内容でした。登板が少なめなのは、三軍あたりでの登板が多かったからでしょうか?
もう少し二軍の成績を詳しくみてみると、15イニングで被安打は17本。投球回数を上回っているのは、打たれ過ぎです。二軍相手でも、ボールの威力・総合力的にはやや苦しかったのかもしれません。一軍を意識するのであれば、被安打率は80%台。一軍定着を狙うのであれば、70%台ぐらいには抑えたいものです。
四死球は4個で、四死球率は 26.7% 。これは、いつも言うように、投球回数の1/3(33.3%)以下であり、充分に合格レベル。三振も16個で、投球回数を上回っています。
被安打は多めでも、四死球の少なさと三振の多さが 防御率 2.40 の好成績に繋がったと言えると思います。やはり課題は、被安打の多さ。元々速球とフォークとのコンビネーションの色彩が強く、追い込むまでの投球に課題がありました。そのへんが修正できれば、三振が取れる選手なので、また展開が変わってきそうです。
こと29歳のルーキーとしては物足りない内容ではあったものの、ファームでの成績は悪く有りませんでした。この経験を、2年目のシーズンに活かして欲しいところです。
蔵の印象:△ (フォーク以外の変化球に工夫を)

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