「名古屋に着く頃にはパフュームになってるはず。」
今回の旅のスローガンである。
先週の月曜日、新曲の振り付けをパフュームっぽい感じでつけた。その勢いでアルバムを買いに行った。その夜リーベはyoutubeでパフュームを確認した。
名古屋に着き、たぐちさんと会って開口一番「たぐちさん、ボコーダーっていくらぐらいしますか?わたし月曜日からパフュームを好きになったんだけど。名古屋にいいボコーダーありますか?」
行きの車の中ではもちろんパフュームを聴き、歌い、踊る。
サービスエリアに降りる度に上達度を確認する。
名古屋とパフュームがゴールとして完全に一緒くたである。
しかしながらパフュームを意識しまくって振り付けたはずの新曲「アビラパブ」の初お披露目はかなり能くさかった。
客席の反応がどんなに寒かろうとも毎回しつこくやり続けることで曲の空気を生み出したい。「いまいちのウ゛ィーナス」も、始めは本当にいまいちだったのが、毎日自分たちでリクエストして有線大賞取る感じで毎回やり続けた結果、手応えが出てきたのだ。
アビラパブ、曲調はひとつもパフュームではなし。
あーそれにしても、リーベさんの唐突さと迷いのなさはなんなんだ。いま超!相方コンプレックスです。わたしがいくらびっくりするような曲作っても、結局本番でかっさらっていくのはあいつだよ。
月曜日にパフューム好きになって日曜日に名古屋でボコーダー買うようなやつにはかなわないよ。買わなかったけど。
あの唐突で澄んだ狂いにエーツーというかたちが与えられ、その中身をつくり維持しているというのはわたしの誇りだが、負けていられないと思いました。わたしも鋳型職人じゃなくて、熱く赤くとろけている鉄なのさ。